外構と庭に目隠しを作るコツ 2014-12-29

外構やお庭に重要な目隠しについて 天然木で作ったルーバーフェンス
外構やお庭に重要な目隠しについて 天然木で作ったルーバーフェンス

今回は、お客様からの相談回数がとても多い『庭や外構の目隠しについて』書いていきます。

 

庭や外構において、目隠しは非常に奥が深く難しい部分です。

相談回数が多いと言うことは、皆様悩んでおられると言うこと。

 

お悩みは何なのか、それに対しての解決策は一体何があるのか。

出来るだけわかりやすく書きたいとおもいます。

奥が深い外構・お庭の目隠し

元々はお隣の窓が気になりました
元々はお隣の窓が気になりました

ただ隠せばいいだけならばどんな目隠しでも良いと思います。

 

しかしながら、その必要な目隠しは、目隠しであると同時に

 

・お庭、外構の一部

 

・お隣さんとの境界の仕切り

 

としての機能が求められます。

 

こうなってくると話しは大分変わってきます。

この要望が満たされる目隠しは一体何なのか?

 

私がデザインをする場合は、徹底的にどこが重要で何が必要かを

様々な事例を交えながらお話をし、最適な目隠しは一体何かを導き出します。

目隠しをしたいと思う部分は?

まずは、お客様が外構や庭で目隠しをされたいと思われる部分を考えてみたいと思います。

 

①居間の前・・・南に面した庭の場合、その先にお隣のお家の北側の窓が見えたりします。

        一家団欒でくつろいでいるときに、お隣さんからの目線が気になるというのは

        落ち着きません。目隠しが欲しいなと思うのは誰でも同じかもしれません。

        

 

②風呂の前・・・こちらも気になります。お風呂場の窓は大体くもりガラスになっている事が多いですが

        シルエットが映るのも気になります。窓がお風呂の高い部分に有る事も多いですが

        そうでない方もおられます。また、お風呂にこだわりの有る方で、風呂からお庭を

        眺めたい!こんな方は、周りから気兼ねなくお風呂を楽しむ為に目隠しをする事も

        多いです。また、トイレの前というのもあります。まとめると水回りの前に目隠し

        が欲しいケースがあるということですね。

 

③外周全部・・・こういう場合も有ります。住まわれる方によっては、高い壁や垣根に囲われている

        のが当たり前。生まれた時からそういう環境に住んでいたりする場合、やはり外が

        見えるのがとても気になるという方もおられます。

 

④玄関の前・・・お客様によっては、玄関が道路から直接見えるのはちょっと・・・という方も。

        これは中々難しい目隠しになります。

 

⑤窓の前・・・・・①と似ていますが、何も目線が気になるのは居間の前だけではありません。

         丁度お隣さんの窓の前とか、道路から丸見えだったりとか。様々なケースがあります。

 

 

と大体これくらいでしょうか?

お風呂場の前に目隠しを作ったケース ルーバーフェンスで目線は完全にカット
お風呂場の前に目隠しを作ったケース ルーバーフェンスで目線は完全にカット

目隠しに必要な高さは?

では、目隠しに必要な高さはどれくらいか検証してみます。

①お隣地盤高さが同じ場合

目隠しフェンス高さの検証図 お隣地盤高さが同じ場合
目隠しフェンス高さの検証図 お隣地盤高さが同じ場合

まずはお隣の地盤高が同じ場合の検証です。上の図をご覧ください(手書きですみません。)

 

日本の家の場合、殆どの家が地盤(設計GL)よりも50cmから60cm位高いところに床の高さがあります。

この場合、身長170cmの人だと目線の高さが約160cmあるので、60と160を足して220cm=2.2m

の高さが必要な計算になります。

 

また、ソファーや椅子などに腰掛けた場合は大体110cmくらいの高さに目線が来るので約1.7mのところに

目線が来ることになります。

 

このことから、どの状態(家の中で立った常態か、座った常態か)を目隠しするかによって必要な目隠しの高さが

変わる事になります。これも重要な検討ポイントです。

 

②お隣地盤高さが低い場合

目隠し高さの検証図 お隣地盤が低い場合
目隠し高さの検証図 お隣地盤が低い場合

次にお隣地盤の高さが低い場合の検証です。

 

仮にお隣の地盤が自分の土地よりも低い場合は必要な目隠し高さは、同じ地盤高さだった時よりも

土地の低さ分だけ低くて済みます。

 

しかしながら、高低差を解消する為にはコンクリートブロックや鉄筋コンクリートの

土留を設けなければならないので、結局土留の高さ(約30cm)と目隠しの高さ約190cmが必要になります

このことにより、隣地と高低差がある場合(お隣距離が離れていれば法面処理なども考えられるが)は

土留が発生してくるので、土留高さ+目隠しとなってきます。

 

③お隣地盤高さが高い場合

目隠しの高さの検証図 お隣地盤が高い場合
目隠しの高さの検証図 お隣地盤が高い場合

最後に、お隣地盤高さが自分の土地よりも高い場合です。

 

土留は高いほうの土地の所有者が作る場合が多いですが、そこに目隠しを作るとは限りません。

(民法では目隠しをつくるらなければいけないという法律もあるみたいですが、それは別の機会に。)

 

もし、目隠しをしようと思うと元々の高さ+土地が上がった高さとなりますので約2.5m。

とても高い目隠しが必要になります。

 

また、以上に上げた①~③のパターンだけでなく、ご自分の土地とその周辺状況により

必要な目隠しの高さが様々に変わってきます。

そのため、必要な目隠しの高さは、一様にこれ!と決められるものではなく

その現場ごとにしっかりと決める必要があります。

 

また、家の中で立ったときの目隠しではなく座ったときに目隠しできれば良いというお客様もおられますので

そのあたりもしっかりとお聞きしなければなりません。

目隠しの種類は何がある?

それでは、目隠しの種類は一体何があるのでしょうか?

 

大きく分けると3種類の目隠しを考えることが出来ると思います。

①コンクリートブロック造塀

文字通り、コンクリートブロックで作った塀です。

 

しかし、ブロック塀の高さの上限は地盤面からの高さが2.2mと建築基準法で決まっています。

また、1.2mを超える壁には3.4mごとに控え壁を作らなければいけません。

 

この目隠しの特徴は、ブロックを下から積み上げる為(透かしブロックなどを使わない限り)、

隙間などが無く、上限高さまでは完全に目隠しが出来ると言うことです。

 

しかしながら、ブロックを積み上げただけの状態であると、やはり重い感じがして

閉塞感が生まれます。

そのため、ブロックにモルタルで下地を作り、何らかの塗装をするのが良いと思います。

 

Before ブロックで作られた目隠し壁 下地のままの状態 飛び出てきているのは控え壁
Before ブロックで作られた目隠し壁 下地のままの状態 飛び出てきているのは控え壁
After ブロックにモルタル下地施工後に塗装を施して仕上げた塀
After ブロックにモルタル下地施工後に塗装を施して仕上げた塀

上の写真を見比べてもらうと良くわかると思います。

 

仕上げをすると見栄えがずいぶんと変わってきます。

この場合は、基礎の立ち上がりが長いタイプで塀の高さは約2mくらいです。

 

色を変えたり、仕上げを変えたり。また、グリーンの効果も大きいですが、高い目隠し塀でも

このような空間は作ることが出来ます。

 

しかしながら、完全な目隠しとなりますので

お隣さんとは分断されます。

もう少し何となく柔らかい感じがいいなあと思っておられる方にはおすすめできません。

②目隠しフェンス

ブロック塀の上に施工された既製品の目隠しフェンス 既製品だけに目隠し幅や目隠し高さをあらかじめチェックしておく必要がある
ブロック塀の上に施工された既製品の目隠しフェンス 既製品だけに目隠し幅や目隠し高さをあらかじめチェックしておく必要がある
天然木で作成した目隠しフェンス ルーバー状に加工したり目隠しの隙間の広さを変えたりと自由な加工が魅力
天然木で作成した目隠しフェンス ルーバー状に加工したり目隠しの隙間の広さを変えたりと自由な加工が魅力

次は目隠しフェンスです。

 

目隠しフェンスは大きく分けて2つあります。

アルミ既製品でつくるか天然木(最近は人工木もありますね)で作るかです。

 

上の写真にある白いフェンスはブロック塀の上に目隠しフェンスを施工したものです。

茶色のフェンスは天然木を加工して目隠しフェンスを作ったものです。

 

どちらにも良い点悪い点があります。

 

まずは金物既製品についてお話しすると

 

金物目隠しフェンスの良い点

・メンテナンスが殆ど不要

・加工が細かくしてあるので、完全な目隠しになっていても、風が通るように設計されているものがある

・独立基礎で施工できるので、ブロックを作らなくてもよい

・様々なデザイン、高さのバリエーションがある

・多段柱というものがあり、最大高さ約2900まで目隠しすることが出来る

 

金物目隠しフェンスの悪い点

・既製品なので目隠し幅の調整が出来ない

・高さによって、ブロックの穴に柱が入らないので施工できない

・デザインが商品に限定され、幅が狭まる

・格好の良い商品が少ない

 

このような点が上げられると思います。

LIXIL ジオーナフェンス
LIXIL ジオーナフェンス
LIXIL 多段フェンス
LIXIL 多段フェンス

上のようなイメージですね。写真は使用OKの許可をLIXILの営業さんから頂いたので、

LIXILのホームページからお借りしました。

お借りしておいてこんな事言うのも失礼ですが、多段フェンスのデザインがいまいちなのが

お分かりいただけると思います(これは全メーカーさん同じですが)。

こうなってくるとただの目隠しです。

 

それに対して木製品では

 

木製目隠しフェンスの良い点

・様々な加工が出来るので、目隠しの幅も調整可能

・木製なので質感に暖かみが出る

・デッキなどと素材感をあわせることが出来るのでデザインもしっかりと出来る

 

木製目隠しフェンスの悪い点

・木材の質によっては、腐食や虫害によって長持ちしない

・色を塗り替えたりするメンテナンスが定期的に必要になる

 

等の点が上げらると思います。

③植木による目隠し

効果的に配置された植木による目隠し
効果的に配置された植木による目隠し

この中で一番ピンポイントに行える目隠しです。

 

では、植木による目隠しの良い点、悪い点はどんなところがあるかといいますと

 

植木による目隠しの良い点

・ピンポイントで目隠しができる

・値段が他の2つに比べて安く済む

・緑なので見た目が柔らかい

・背の高い植木も植えられるので、高い目隠しも比較的容易

・一見しただけでは植木を植えたのだなと思われるので、目隠しとわかり難く、いやらしくない。

 

植木による目隠しの悪い点

・目隠しである為には常に葉が必要となるので必然的に常緑樹を選択しなければならない

 (但し、冬場の日光が目隠し以上に欲しい場合は落葉樹にしても良いです。)

・どんどんと大きくするわけにいかないので剪定が必要

・常緑樹でも葉は落ちるので、境界際に植えるときは配慮が必要

以上のポイントを押さえながらお庭や外構の目隠しをデザインする

これくらいのポイントを抑えながらデザインをすると良い目隠しになると思います。

 

ここまで書いて改めて思いましたが、目隠しは奥が深い!!

 

最近は、アルミメーカーから上の3つだけでなく面白い商品も出てきていますので

更に提案の幅は広がってきています。

 

目隠しをしっかりして、楽しいエクステリア&お庭ライフを楽しんでいただければと思います。