お庭や外構の植栽に『ツタ』を使うのは要注意!2015−1−11

お庭や外構の植栽に『ツタ』を使うのは要注意
お庭や外構の植栽に『ツタ』を使うのは要注意

『ツタ』は雰囲気の有る良い植物ですね。

私も、その独特の感じがとても好きです。


しかし、私はこれまでに『ツタ』を殆ど自分の現場に使った事は有りません。

どうしてでしょうか?


今回は、うっかり使ってしまうと大変な事になる『ツタ』のお話です。

壁面緑化やグランドカバーに使用される『ツタ』

ツタは現在、色々な場所で使われますが、主に壁面緑化やグランドカバー等で使われる事が多いです。

弊社の境界フェンスにもツタが絡んでいます
弊社の境界フェンスにもツタが絡んでいます

上の写真は弊社の境界際にあるトレリスフェンスですが、これにツタが絡んでいます。


この植栽をしたときには私は居なかったので、正確に何を植栽したかは分かりませんが、多分

ヘデラ ヘリックス(Hedela Helix)だと思います(ツタは種類が沢山有るのでわかりません。)。

和名はセイヨウキヅタ、英名は English Ivy(イングリッシュ アイビー)。


アイビーと聞くと、『ああ、アイビーね。』という方もおられるかもしれません。


よく、雑貨屋さん等でも見かける事のある、かわいい葉っぱのあれです。


アマゾンでもこんなに売っています。


しかし、侮るなかれ。


ツタの生命力はものすごい!

弊社のメインツリーであるシマトネリコの下に植栽されたヘデラ
弊社のメインツリーであるシマトネリコの下に植栽されたヘデラ

上の写真は弊社のメインツリーであるシマトネリコの下に植栽されたヘデラです。

見事にグランドカバーしています。

アガパンサスが頑張っていますが、駆逐されそうな勢い。

そのおかげで、雑草は全く生えてきません。


ありがたいと言えば、ありがたいですが、ツタはどんどん他の場所へと伸びていきます。

いつの間にか他へと伸びていくヘデラ 
いつの間にか他へと伸びていくヘデラ 

うちの会社の隣は貸しコンテナ屋さんなのですが、気がつくとお隣に上っていったりしている事が有ります。

伸びたての若いツタならば、はがすのは簡単です。

私も、気がついたときにはがしています。

ツタは気根(きこん)が伸びる植物

若いうちはツタも簡単に引きはがす事が出来ると書きましたが、ツタは

気根という物が節の間から伸びます。

ツタの気根 むだ毛のようですが、無駄では有りません 若いうちははがれやすい
ツタの気根 むだ毛のようですが、無駄では有りません 若いうちははがれやすい

気根は、空気中に伸びるツタの根っこです。


一般的に、木の根は土の中に生える物が殆どですが、ツタのようなツル性植物の中には

気根を空気中に出し、それを木の幹や岩、現代では壁等にのばしてどんどんと増殖していく種類の植物が有ります。


このため、非常に強い繁殖力を持ち、どのような場所でも生き抜く力を持っています。


例えば、伸びたヘデラを取り除いたとします。

しかしながら、一部分のこっていた場合は気根が有ると、そこから水分を吸収し、

またそこの部分から大きくなっていきます。


正直、植木屋泣かせの植物です。

気根は跡が残りやすい

気根は跡が非常に残りやすく、壁等に残ってしまう場合が多い
気根は跡が非常に残りやすく、壁等に残ってしまう場合が多い

また、この気根は除去するのが非常に困難です。

ツタ自体は簡単にはがれる事が多いですが、気根だけが残ります。


また、吹き付けの壁などにヘデラが取り付いてしまった場合は、取り除くときに

吹き付け材ごと一緒にはがれてしまう事も有ります。


非常に厄介です。


ツタの絡んだ全面壁面緑化の家とかもの凄く格好良いのですが、相手は植物です。

壁面緑化用の壁にしておかないと、根っこが家の中に入り込んで来たりする事も有ると思います。

安易な考えで、壁面緑化は絶対にお勧めしません。

ツタは用途を考えて適正な場所へ植栽をお勧めします

シマトネリコに上っていったヘデラ
シマトネリコに上っていったヘデラ

以上の事から、ツタは用途を考えて適正な場所へ植栽する事をお勧めいたします。


緑一色のグランドカバーや、壁面緑化。また、アイビーだけで作った鉢植え等で使用するには

とても面白い植物だと思います。

(間違っても、花壇の中に植えたりしないこと。他の植物が駆逐されてしまいます。)


ツタだけではなく、植物全般に言える事ですが、植物には適した環境というのが有ります。

それは、植物自体の生育に適しているという意味や、人間がお庭の中で使ったり、外構の中で使ったり

するのに適しているという意味も有ります。


これは、植物の知識や植えてみた経験が無いと中々分かる物では有りません。


そう考えると、私たち、お庭や外構のデザインをする者も責任重大ですね。

私も、更に知識を増やし頑張っていきたいと思います。