![春間近の徳川園でソテツの冬養生の違いをみつけました](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s04ede5472b497c1e/image/i4abee078963bb69e/version/1424785303/%E6%98%A5%E9%96%93%E8%BF%91%E3%81%AE%E5%BE%B3%E5%B7%9D%E5%9C%92%E3%81%A7%E3%82%BD%E3%83%86%E3%83%84%E3%81%AE%E5%86%AC%E9%A4%8A%E7%94%9F%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84%E3%82%92%E3%81%BF%E3%81%A4%E3%81%91%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F.jpg)
本日は、東京から友人が遊びに来たので、午後から少し時間を作って
名古屋市東区にある徳川園に行って来ました。
こちらの徳川園。名前からすると、とても由緒正しい感じがしますが、やはり名前の通り
由緒正しい庭園です。
今日は春の陽気でしたが、まだやはり2月。
そこまで、花も沢山は咲いていませんでしたので、私が新しく発見した『ソテツ』冬養生の
仕方の違いについて書きたいと思います。
ソテツとは?
![ソテツ Wikipediaより画像をお借りしました](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s04ede5472b497c1e/image/ib81c66873547486f/version/1424785603/%E3%82%BD%E3%83%86%E3%83%84-wikipedia%E3%82%88%E3%82%8A%E7%94%BB%E5%83%8F%E3%82%92%E3%81%8A%E5%80%9F%E3%82%8A%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F.jpg)
皆さん、ご覧になった事も有ると思います。こんな感じの植物です。
イメージとしては南国。学校にも植わっていそうな感じですね。
私も、職人時代に学校の手入れの際、このソテツを『コモ』と呼ばれるシート状になった藁を
幹や葉に巻き、冬の養生をしておりました。
この養生。めちゃくちゃやりにくいです。とても痛い。
問題は葉っぱの先端が凄く尖っていて刺さる。
また、幹も何かとげとげが有ります。
なれてくると出来る様になりますが、それでも素手での作業は厳禁です。
普通に血が出ます。
やり方としては、まずは葉っぱをシュロ縄等で元から縛っていきます。
元、真ん中、先端と行った感じに順番に縛ります。
(これが上手く出来ないとコモも巻けません。)
そうしてから、コモで巻いていきます。
で、私は一番上にのせた写真の様に、幹にそってぐるぐると巻いておりました。
これが一般的かなと思いますが、こちらの巻き方の説明は
『名古屋 徳川園』と記述が有りました。
![ソテツの冬養生 コモも巻きの仕方 名古屋 徳川園](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=446x10000:format=jpg/path/s04ede5472b497c1e/image/i9b5bc931211ea1c1/version/1424786394/%E3%82%BD%E3%83%86%E3%83%84%E3%81%AE%E5%86%AC%E9%A4%8A%E7%94%9F-%E3%82%B3%E3%83%A2%E3%82%82%E5%B7%BB%E3%81%8D%E3%81%AE%E4%BB%95%E6%96%B9-%E5%90%8D%E5%8F%A4%E5%B1%8B-%E5%BE%B3%E5%B7%9D%E5%9C%92.jpg)
私は修行を関西でしたのですが、それほど変わりませんでした。
多分、一般的なスタンダードなやり方なのでしょう。
しかし、今回驚いたのは別のやり方が有った事です。
東京 池田山公園風
![ソテツの冬養生 こもの巻きの仕方 東京 池田山公園風](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=434x10000:format=jpg/path/s04ede5472b497c1e/image/i5c45d8eb4a86e913/version/1424818465/%E3%82%BD%E3%83%86%E3%83%84%E3%81%AE%E5%86%AC%E9%A4%8A%E7%94%9F-%E3%81%93%E3%82%82%E3%81%AE%E5%B7%BB%E3%81%8D%E3%81%AE%E4%BB%95%E6%96%B9-%E6%9D%B1%E4%BA%AC-%E6%B1%A0%E7%94%B0%E5%B1%B1%E5%85%AC%E5%9C%92%E9%A2%A8.jpg)
頭に何かかぶっています。面白い!!かかしみたいですね。
頭にちょっと飾りがあるだけで、妖怪の様にも見えます。
ところで、池田山公園てどこ?
と思ったので、調べてみましたら品川区の東五反田にある、とても確りした日本庭園でした。
まだまだ知らない庭園が有りますね。
都内有数のパワースポットと言う事で、来場者が急増中との事。
行ってみたいなあ!
東京 浜離宮恩寵庭園風
![ソテツの冬養生 こもの巻き方 東京 浜離宮恩寵庭園風](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=450x10000:format=jpg/path/s04ede5472b497c1e/image/i7dd58e04013f845b/version/1424787208/%E3%82%BD%E3%83%86%E3%83%84%E3%81%AE%E5%86%AC%E9%A4%8A%E7%94%9F-%E3%81%93%E3%82%82%E3%81%AE%E5%B7%BB%E3%81%8D%E6%96%B9-%E6%9D%B1%E4%BA%AC-%E6%B5%9C%E9%9B%A2%E5%AE%AE%E6%81%A9%E5%AF%B5%E5%BA%AD%E5%9C%92%E9%A2%A8.jpg)
妖怪度が増しました。見た目は、先ほどの池田山公園風と殆ど変わりませんが、
巻いてある縄が『シュロ縄』です。
黒い縄を巻くだけで、これだけ違う。
先ほどのが目玉の親父だとすると、こちらはキタロウくらい違う気がします。
ここで、一つ気になったのが根元の養生の仕方です。
藁がしっかりと、地面に対して円形にはってあります。
また、それを止めるシュロ縄もちゃんと星形をしています。
このような細かい所ですが、ちゃんとやればしっかり見えてくる、
これは、一つ勉強になりました。
京都 二条城庭園風
![ソテツの冬養生 コモの巻き方 京都 二条城庭園風](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=450x10000:format=jpg/path/s04ede5472b497c1e/image/i7b29d92f521d9d10/version/1424787707/%E3%82%BD%E3%83%86%E3%83%84%E3%81%AE%E5%86%AC%E9%A4%8A%E7%94%9F-%E3%82%B3%E3%83%A2%E3%81%AE%E5%B7%BB%E3%81%8D%E6%96%B9-%E4%BA%AC%E9%83%BD-%E4%BA%8C%E6%9D%A1%E5%9F%8E%E5%BA%AD%E5%9C%92%E9%A2%A8.jpg)
更に派手になりました。
感じ的には、笠をかぶっているみたいですね。
これは、もしかしたら頭の方だけ巻いて、だんだんと上げていけば作れそうなので、
コモを巻く回数が減りそうですね。作り方が楽になるかも知れません。
日本庭園の冬支度と言えば、金沢の兼六園で行われる『雪吊り』なんかが有名ですが
このソテツの養生は、全国的にやっているのではないかと思います。
日本の冬の風物詩のはず・・・
今では、冬も昔程寒くないので、この養生をしていないソテツも有ると思いますが、
これだけのバリエーションが有れば、毎年違ったように変えていけます。
ちょっとした楽しみにもなるかも。
日本の庭園文化は世界に誇れる物の一つです。
しっかりと、後世に残していきたいですね。