これがマツクイムシ対策だ!! 2015-3-1

マツクイムシの防止材を注入中のアカマツの幹の様子
マツクイムシの防止材を注入中のアカマツの幹の様子

今回はちょっと珍しい、『マツクイムシ』対策のお話です。

マツクイムシって何?と言う方もおられるかと思いますが、実はこれが大きな問題なのです。

今回は、マツクイムシの予防に関してのお話です。

松がある日突然枯れ始める

一月くらいであっという間に枯れてしまったクロマツ
一月くらいであっという間に枯れてしまったクロマツ

こちらの松の木ですが、新築外構工事の際は何ともなかったのに、それから3ヶ月くらいで

ぼそっと枯れてしまいました。

このように松が突然枯れるのは、ほぼマツクイムシの仕業で間違いないでしょう。


マツクイムシ。名前くらいは効いた事が有るかもしれませんが、どんな虫なんだろう?と

思われる方が大半だと思います。

虫と呼ばれる事から、見える物を想像してしまいそうですが実際は線虫と呼ばれる

長さ1mm以下の目に見えないくらい小さい物のようです。

雄線虫 Wikipediaよりお借りしました。
雄線虫 Wikipediaよりお借りしました。

こんな顕微鏡でなければ見えないような線虫が、あの大きな松を枯らすとは・・・

恐るべき存在です。


こちらのマツクイムシ。昔は日本にいなかったようですが、1905年に長崎周辺で初確認されています。かれこれ100年以上前の話なんですね。それが、今では青森と北海道以外では発生している。

寒い所は苦手なのでしょうか?


枯らすシステムをごく簡単に説明すると、この線虫はカミキリムシと一緒に行動する生き物で、


松がマツクイムシに感染

松の中でマツクイムシが増大

松が弱る

弱った松にカミキリムシがやって来て卵を産みつける

カミキリムシの卵が孵りさなぎになると、マツクイムシがさなぎに潜り込む

さなぎが成長してカミキリムシが新しい松へ移動

カミキリムシが新しい松をマツクイムシに感染させる


というサイクルみたいです。凄いシステムですね。

マツクイムシ自体は移動できない事と、カミキリムシが弱った松が大好きという事が

お互いウィンウィンの関係だった二つを引き寄せたのか・・・

それとも、カミキリムシかマツクイムシのどちらかが、どちらかの存在を生み出したのか・・・

自然って凄い。


枯れた松には穴が沢山有った

枯れた松にあった穴 おそらく弱った松にカミキリムシが卵を産みつけ、それが孵化して出て行ったもの
枯れた松にあった穴 おそらく弱った松にカミキリムシが卵を産みつけ、それが孵化して出て行ったもの
穴を広げてみると中はこんな状態 これでは生きていられません
穴を広げてみると中はこんな状態 これでは生きていられません

こうしてかれてしまった松を観察してみると、上の写真のような穴が沢山あいています。

これは、マツクイムシによって弱った松にカミキリムシが卵を産みつけて、それが孵化して

虫が出て行った時に開くものです。


これは、松が弱っているという事を表しているので、もしこの穴が沢山有るならば

マツクイムシに感染している可能性も十分に考えられるという事ですね。


これからは現場ではこれを確認したら、対処が出来るかもしれません。

マツクイムシ対策の救世主

松枯れ防止・樹幹注入剤 ショットワン・ツー 一なのか二なのか・・・
松枯れ防止・樹幹注入剤 ショットワン・ツー 一なのか二なのか・・・

枯れた松のお客様からご依頼がありまして、今回こちらの待つ枯れ防止の薬剤を施工させて頂きました。


こちらに10個の薬剤ボトルが入っていて、幹周りの大きい松にはその大きさに合わせて多い本数を

松に注入します。


そして、注入方法はというと。

松に松枯れ防止剤を注入する為に幹にインパクトドライバーで穴をあける
松に松枯れ防止剤を注入する為に幹にインパクトドライバーで穴をあける

まずは、松の樹幹に薬剤を注入する為にドリルで穴をあけます。

この時はインパクトドライバーを用いました。

作業性はとても良いです。

そして穴があいたらボトルの先端を松に出来た穴に突っ込みます
そして穴があいたらボトルの先端を松に出来た穴に突っ込みます

そのご、インパクトであいた穴にボトルの先端を突っ込みます。

ボトルが落ちない様に、穴は出来るだけ下を向いてあけるのが良いようです。

ボトルのおしりに穴をあける こうする事で薬剤がより松に入っていきやすくなる
ボトルのおしりに穴をあける こうする事で薬剤がより松に入っていきやすくなる

そして薬液が入りやすくする為にボトルのお尻に穴をあけます。


それから、約3時間程は薬剤が入っていくのをじっと待ちます。

そして、薬液が入った後に、この付属の木材を穴につめて完了です。


作業自体はそれほど難しくは有りませんが、素早い作業が求められるので、二人一組で

さささっと行う方が良いようです。

こちらの予防剤の効果は大体4〜5年。

大事な植木にはこのサイクルで施すといいでしょうね。


今回の作業は、本当に予防接種のような物です。

我々がインフルエンザにかからない様にするのと同じ事。

植木も病気に感染すると言う事です。

やはり植木にも人間と同じ様に命が有る。

これからももっと植木の知識を増やして、人間も植木も快適になる環境をデザインする。

これが本当のガーデン・エクステリアデザイナーの仕事かもしれませんね。