【アメリカ庭視察⑦】ラ ホーヤの早朝散歩でアメリカ外構のデザインを学ぶ。2015-7-4

ラ・ホヤで出会った素敵な外構。色の使い方や多肉植物を使った植栽が面白い。
ラ・ホヤで出会った素敵な外構。色の使い方や多肉植物を使った植栽が面白い。

昨日は、アメリカで泊まった一日目のホテルで見つけたアーティフィシャルフラワーとガーデンドクター柴ちゃんに起こったラッキーなできごとを書きましたが、今回は二日目の朝に散歩したラ・ホヤの街並を散歩しながら見つけた素敵な外構を特集したいと思います。

アパートメントの外構

建物本体と合わせた色合いで統一された外構。建物のボリュームに逆らわないさらっとしたデザインがいい。
建物本体と合わせた色合いで統一された外構。建物のボリュームに逆らわないさらっとしたデザインがいい。

こちらは門柱に4つの地番が書いてあるので、多分アパートメントでしょう。

建物のボリュームが大きい。しかし、考えたいのは外構と植栽のバランス。


ここまで建物が大きいと、外構でもうける門扉やフェンス等を大きくしてもバランスが取れません。

ここのデザインの優れている転は、バランス感を考えてあえて外構をさらっと終わらせています。

しかしながら、ヤシの木は思いっきり大きい。

こういう作り方は中々日本ではお目にかかれませんが、非常に雰囲気が出ますね。


また、フェンスの設置高さを変えているあたりも非常ににくい演出。こういう発想は中々出て来ません。

しかし、一番上の写真を見てもらうと、何となくバランスが取れているのが分かってもらえると思います。


あと、多肉植物での植栽も抜群の雰囲気を出しています。これは、メキシコに近い地域で使う事が出来る手法でしょうが、メンテナンスもかなり楽なのではないでしょうか?花も咲いているし。ガーデンドクター柴ちゃんもかなり興味を引かれました。

こちらもアパートメント。植栽が特徴的だ。
こちらもアパートメント。植栽が特徴的だ。
非常にオープンな外構ですが、しっかりと植栽帯をもうけている事で街路樹と一体となった外構を演出できている。電柱のある日本では難しい。
非常にオープンな外構ですが、しっかりと植栽帯をもうけている事で街路樹と一体となった外構を演出できている。電柱のある日本では難しい。

凄くしっかりと、沢山の植物が植栽されています。

花が咲くような宿根草もありますが、ドラセナ、セダムなど乾燥地帯に強い植物をしっかりチョイスして植栽計画が練られている様に感じます。

また、カラーリーフが多いのも特徴的。葉っぱの色だけで見せる事が出来るので、派手好きなアメリカの人には受けるのかもしれません。

植栽計画には付き物の自動灌水計画もしっかりとされていた

豊かな植栽計画が多いなというのが散歩してみて思った印象です。

しかし、植栽が多い=メンテナンスがかかる。と言うのは、考えなくてはいけない事。

多肉植物や、乾燥に強い植物が植えられていると言っても、限度があります。


そうおもったら、一般家庭の花壇でこのような自動灌水システムを見つけました。


アメリカで見つけた自動灌水システム。これが無いと、手入れも大変だ。
アメリカで見つけた自動灌水システム。これが無いと、手入れも大変だ。
こちらの花壇は自動灌水システムがフル稼働中でした。
こちらの花壇は自動灌水システムがフル稼働中でした。

やはりアメリカでは自動灌水システムがかなりメジャーなようです。

ご自分でされる方もいると思いますが、普通に自動灌水システムが家にあるようです。

長い目で見ると、この方がコストが安いんだと思います。


日本では中々値段が高くて出来ませんが、やはり自動灌水システムを入れさせて頂いているお客様の

お家は、花壇の成長具合が違う気がします。


水やりの手間をかけなくていい代わりに、他の植物の世話が出来るというのも大きなメリットです。

階段の蹴上げ部分に装飾されいるのは見えやすくて良いかもしれない

階段の蹴上げ部分を別の意匠で作っている。色の違いもさることながら、ユーモアあふれるセンスがとてもいい。
階段の蹴上げ部分を別の意匠で作っている。色の違いもさることながら、ユーモアあふれるセンスがとてもいい。

これはある店舗に上がる階段です。日本ではちょっと珍しい石のはり方ですね。細長い長方形をそのまま貼ることはあまり無いかもしれません。しかし、こうして見てみると何となく面白い。メキシカンな感じなのかなあ?


そして、注目したいのはこの階段の蹴上げです。良ーく見ると海の中になっているんですね。

だから青いんです。こうして蹴上げの素材を変えているだけで面白く見えるし、こうしておくと

色が変わっているので躓きにくくなります。


ガーデンドクター柴ちゃんはまだ若いので、このような階段でも平気ですが、弊社の社長くらいの年齢になると、階段の段差が見えないといつも言っています。


お庭や外構を作る時はやはりこういう事もしっかりと考えて計画を練る事が大切です。

デザインも大事ですが、機能が先にこないと使わない空間や使いにくいけど使っている空間になってしまいます。それでは、せっかく作るのにモッタイナイですもんね。


こちらも非常に勉強になりました。

ふと足元を見ると100年前のコンクリートがあった

アメリカって歴史が無いかなと思っていましたが、コンクリートに刻まれた年はほぼ100年前。外構の歴史もそれだけ古いと考えた方が良さそうだ。
アメリカって歴史が無いかなと思っていましたが、コンクリートに刻まれた年はほぼ100年前。外構の歴史もそれだけ古いと考えた方が良さそうだ。

この名前が刻まれているコンクリート。1916年に作ったとすると、ほぼ100年前。

それだけ前に、この通りを造っていたと考えたら、ちょっとレベルが違いすぎる。

当然自動灌水システムの早々に導入されているし、アメリカは日本なんかより、外構のレベルとかは

遥かに高いのかもしれません。ラ ホーヤが高級住宅地だからと言うわけでも無いと思います。

 

日本人も日本庭園にあぐらをかいていてはいけませんね。こうして海外へ行って取り入れる所はしっかりと取り入れなければいけない。改めて思いました。

 

今回はこの辺で。

次回のアメリカ庭視察レポートもアメリカ二日目のお話しになります!!

こうご期待。