【シマトネリコ】常緑株立の王様であるシマトネリコは本当にお勧めの植木なのか?2016-1-8

常緑の株立ち樹木と言えば『シマトネリコ』!でも、本当にお勧めなの?色々検証してみる!
常緑の株立ち樹木と言えば『シマトネリコ』!でも、本当にお勧めなの?色々検証してみる!

本日のブログは植木のお話です。

私も以前、「6月末に勝手に花が咲いて手間要らずーお勧めの植木3種」で紹介させていただいた植木の

『シマトネリコ』が本日の主役です。

 

このシマトネリコ。今の日本の植木業界では無くてはならない植木の一つとなっています。

私が修行をしていた頃がこの植木の流行りはじめでしょうか(相当沢山植えました。)?

となると、もう15年位前の話しになります。

あれから15年。まだ結構植えますので、やはりお勧めに違いは無いのですが、皆さんが自分の庭に植えるときは、シマトネリコの真実の姿を知っておいたほうがいいと思ったので今回のブログを書きます。

シマトネリコは(多分)常緑の株立ち植木としては日本で最も使われている植木

シマトネリコは(恐らく)常緑の株立ち植木としては日本で最も使われている植木。
シマトネリコは(恐らく)常緑の株立ち植木としては日本で最も使われている植木。

ウィキペディアによると日本では沖縄県に自生しており、中国・台湾・インドまで広がっている、亜熱帯に分布する植物だそうです。

見出しには常緑の株立ち植木としては日本で最も使われている植木と書きましたが、正確には関東以南での栽培が可能という事みたいです。

 

私は名古屋なので、全然大丈夫です。修行先は関西でしたのでこれも大丈夫。

では、寒いところはどうなのかと思って、石川県のガーデンデザイナーに聞いてみた所、「シマトネリコは大丈夫」とのことでしたので、北陸はいけるみたいです。

 

しかし、岩手の同業社長さんに聞いたところ

「日中でも最高気温が-3度前後は当たり前にあります。最低が-10度位が1週間も続く日もありますし、風も強く植えることはありません。」とのことでした!

それにしても、日本は広いですね!地域によって気候は違うと頭では分かっていても最高気温が-3度なんて名古屋ではありえません。すごいわあ。

 

データが無かったので、関東以南で常緑の株立ち植木のNo.1が正確に何かはわかりませんでしたが、この職業をやっている方なら誰もが「シマトネリコ」と言うはずです。

日本という国は世界の中でも珍しいくらい、自生している植物の種類が物凄く多い国で、常緑樹もカシの木やヤマモモ、モチやクスノキなどの様々な常緑広葉樹が生えています。

では、何故その中でシマトネリコがここまで多く使われるのでしょうか?

 

それは植木の葉っぱが小さいことと『株立ち』という植木の仕立て方が出来る事が大きな要因であると思います。

 

葉っぱの小さい常緑株立植木=「シマトネリコ」か「ソヨゴ」くらいしかない

株立ち樹形に仕立てられて葉っぱの小さい常緑樹はシマトネリコとソヨゴくらいしかない。
株立ち樹形に仕立てられて葉っぱの小さい常緑樹はシマトネリコとソヨゴくらいしかない。

では、何故この葉っぱの小さい株立ち常緑樹が多く使われる事になったのでしょうか?

 

それは株立ちの樹形は幹が根元から何本も出ているため、一本の植木でも非常に沢山の葉っぱがあるように見えるので、緑量が増える。

そして、葉っぱが小さいのは品良く見えるから。さらさらと風にそよぐ様子ははやり素敵!

例えば以前どんぐりを拾ったマテバシイですが、こちらも常緑樹。さらに株立ち樹形にも仕立てることも可能ですが、やはり葉っぱがかなり大きいので、風にそよぐと言うよりは風に揺れると言う感じになってしまう。

 

マテバシイの葉っぱ。シマトネリコの葉っぱの5倍以上の大きさだ。
マテバシイの葉っぱ。シマトネリコの葉っぱの5倍以上の大きさだ。

また、この株立ち樹形は洋風、和風、モダンに関係なくどんな感じにでもマッチするオールマイティーさも選ばれる一因になっていると思います。

 

私が修行をしていた頃は、まだガーデニングブーム真っ最中で、ウッドデッキを作りコニファーをガンガン植えていた時代です。あれはあれでとても素敵なのですが、その後ブームが来たのがこの株立ち。

最近では株立ちの樹木を多く使う『雑木の庭』も良く見るようになりました。

いいですよね。雑木の庭。柴ちゃんも大好きです。

 

話しがちょっとそれましたので元に戻しますが、先ほど言っていた

 

「株立ちで常緑+葉っぱが小さい」

 

の組み合わせですが、シマトネリコの他はソヨゴという植木くらいしか選ばれません。

株立ち常緑の2台巨頭のもう一人はソヨゴ。ソヨゴも良い木です!!!
株立ち常緑の2台巨頭のもう一人はソヨゴ。ソヨゴも良い木です!!!

こちちらは以前ご紹介した施工例のソヨゴの写真ですが、植木は3本でも、株立ち樹形の背の高い植木を植えているので、空間が寂しくなりません(詳しくは事例をご覧ください)。

 

「じゃあ、ソヨゴでもシマトネリコでも一緒じゃん!」と思われるかもしれませんが、決定的に違うところがあります。

それは成長するスピード。

ソヨゴは成長のスピードが遅い。

それに比べるとシマトネリコの成長スピード・生命力は格段に上!

 

そうなると、当然植木の価格に差が出てきます。

成長スピードが遅いソヨゴは育てるのに時間がかかるし、育ち難いわけですから値段が高くなります。

また、お客様としてもよりお手入れが簡単なほうを選ぶとするなら、成長スピードが遅く、剪定の必要が少なくなる

「ソヨゴ」が選ばれることになります。

そうなればより値段は上がってくる。

 

柴垣グリーンテックに植わっているソヨゴ。途中まで枯れてしまったのですが、成長スピードが遅いので中々再生しない。
柴垣グリーンテックに植わっているソヨゴ。途中まで枯れてしまったのですが、成長スピードが遅いので中々再生しない。

こちらは弊社に植わっているソヨゴです。元々は綺麗な樹形だったのですが、片方が頭から枯れてきましたので、そこから上は切り取りました。そうなると、成長が遅いソヨゴの場合もとの樹形になるまでにかなりの時間がかかります。

シマトネリコだったらあっと言う間に元にもどるきがします。

 

では、他には無いのでしょうか?

いや、あります。

「ハイノキ」なんかはとても良い植木です。

しかし、ハイノキは成長スピードがソヨゴよりも遅いので非常に値段が高い。

また、畑で育てたものと山から取ってきたものの違いで、植える場所などを気にしなければいけません。

「ナナミ」もあります。しかし、これを植えるなら似ている同じモチノキ科のソヨゴでいいかとなってしまう。

 

あとは「常緑ヤマボウシ」ですかね。

これは結構使います。

ソヨゴ、シマトネリコと違って「綺麗な花らしい花が咲く」というポイントが素晴らしい。

しかし、常緑のヤマボウシは落葉のヤマボウシに比べると、枝ぶりもイマイチで

葉っぱのさらさら風にそよぐ感じが少ないのです。

そうなると流通量が多くて値段の安い落葉のほうが良いかな・・・となってしまいます。

 

これらの結果から考えると・・・やっぱりシマトネリコとソヨゴが常緑株立ち樹木としてはお勧めだなということになるのです。

成長の早いシマトネリコは生命力も強い

実生で勝手に生えてきたシマトネリコを抜いてペットボトルにさしておいた。半年たっても元気。
実生で勝手に生えてきたシマトネリコを抜いてペットボトルにさしておいた。半年たっても元気。

やっぱりお勧めだと分かったシマトネリコですが、先程成長スピードが速いと書きました。

そして生命力が物凄く強い。

こちらのペットボトルに水を入れてある木ですがシマトネリコです。

一番最初の写真のシマトネリコが弊社に植わっている8mくらいのシマトネリコなのですが、その子供で、

その辺に生えてきたやつを土から引っこ抜いてペットボトルに入れておいただけの物です。

それでも成長を続けています。

 

根っこも半分出てしまっている悪い環境ですが、枯れる気配はありません。
根っこも半分出てしまっている悪い環境ですが、枯れる気配はありません。

本当に生命力が凄い。

実は弊社には勝手に生えてきたシマトネリコがそこら中にあります。

「実生」といって、実が飛んで生えるのです。

先程紹介したソヨゴのすぐ奥で勝手に生えてきたシマトネリコ。もうソヨゴの背の高さを追い抜きました。
先程紹介したソヨゴのすぐ奥で勝手に生えてきたシマトネリコ。もうソヨゴの背の高さを追い抜きました。

こちらは先程紹介したソヨゴの奥に勝手に生えてきたシマトネリコ。既にソヨゴの背の高さを追い抜いています。

物凄い成長スピードです。

実生なので、こんなレンガの隅からも生えてくる。これを株立ちにしようとたくらんでおります。
実生なので、こんなレンガの隅からも生えてくる。これを株立ちにしようとたくらんでおります。

こんな感じで、レンガの隅っこから生えてきています。

物凄い生命力!

ガーデンドクター柴ちゃんは、密かにこのシマトネリコを株立ちに仕立ててやろうと計画を立てているのですが、敷地内のあちらこちらからバンバン生えてくるのでちょっと困り者です。

しかし、ウィキペディアによるとシマトネリコは雌雄異株らしいのでオスの株を植えるといいのかも。

でも、正直そんなこと聞いたこと無いので、植木屋さんも知らないことだと思います。

雄のシマトネリコを買うなんてことができるのでしょうか?

 

また、雄のシマトネリコを植えても成長するスピードは変わりません。

剪定はちゃんとしないと、お化けのような木になってしまうこともあると思います。

この点は確りと知っておきたいポイントですね。

シマトネリコは常緑だといわれているが本当は半常緑なので冬も葉が落ちる

今朝のシマトネリコ。葉っぱの黄色いところはもうすぐ落ちる葉っぱ。
今朝のシマトネリコ。葉っぱの黄色いところはもうすぐ落ちる葉っぱ。

 

先程から常緑常緑といっているシマトネリコですが、実は半常緑。

 

半常緑のシマトネリコは実は冬場に葉っぱを落とします

これはその年の寒さによって違いますが、感覚的には半分から1/3くらいは落とすような気がします。

全部なくなるわけではないので、冬場の目隠しには丁度いいくらいかもしれませんが、この“葉が落ちる”というのは

結構問題で、「あれ?常緑じゃないの?」と思っている方は多いかもしれません。

また、シマトネリコは新芽の時期も古い葉を落とします

冬と春がメインの落葉時期だと思いますが、そのほかの時期にも結構落ちてきています。

ということは何だかんだ一年中葉っぱを落とすということになります。

そのため、弊社でも毎日の落ち葉掃きは必須作業。

落葉の時期には一日にこんなに沢山の葉っぱが!これが一月以上続くでしょうか?

まあ、大きな木だということもありますが、それにしても大変です。

毎日繰り返されるシマトネリコの葉の掃き掃除。結構大変です。
毎日繰り返されるシマトネリコの葉の掃き掃除。結構大変です。

 

また、ガーデンドクター柴ちゃんの愛車であるリーフは、シマトネリコの下においてあるのでこんな感じになります。

シマトネリコの花がらでいっぱいになったリーフのトランク。
シマトネリコの花がらでいっぱいになったリーフのトランク。

ワオ・・・・改めてみると結構凄いんだなあ。

まあ、葉っぱなんかは隙間に詰まることは無いと思いますが、植木の下だとやっぱりこうなります。

これはどんな植木でも同じかもしれませんが・・・

植木は姿・形だけでなく特性などをしっかりと把握して選ぼう!

植木は確りと特性を理解して選びましょう。
植木は確りと特性を理解して選びましょう。

ここまで色々と書いてきましたが、常緑(本当は半常緑)で株立ちとなると、値段も安いので、やはりシマトネリコが最多になると思います。それは良い点も多いからなのです。

 

 

最近書いたカーポートのお話も同じですが、やはり植木も確りとプロのアドバイスを聞いて、どんな植木がいいのか考えると言う事が大切です。

 

また、植木は生物です。

気に入らないから処分すると言うのは私は好きではありません。

植木屋で修行していたとき、植木たちが「嫁入りする」と大女将が言っていたのがずっと忘れられません。

今でも植栽のときは私が必ず立ち会いますし、嫁に出す気で綺麗におめかししてもらいます。

 

植木を植える瞬間は、家と外構と庭が最も美しく変わる瞬間です。

そのときに好きな植木があると本当に嬉しいですよ!!!

ガーデンドクター柴ちゃんは植木が大好きです!!!

これからも植木を沢山植えますが、お客様には確りと説明をして植えさせていただきます!

分からない事が有れば何でも聞いてくださいね!