【きいてみた】浄化槽の蓋の周りはどんな仕上げをしなければいけない?コンクリート?分からなかったのできいてみた。2016-6-6

浄化槽の蓋の周りはどうやって仕上げるの?訊いてみた。
浄化槽の蓋の周りはどうやって仕上げるの?訊いてみた。
皆様こんにちは!名古屋市守山区で外構と庭の専門店をしている、イギリス帰りのガーデン&エクステリアデザイナー『ガーデンドクター柴ちゃん』がお送りする柴ちゃんブログ。
それにしても美味しい魚だったなぁ。
うふふ。
さあ、今日は気分を変えて【聞いてみた】シリーズです!!!
聞いてみたシリーズとは何ぞや?というそこのあなた!
実はガーデンドクター柴ちゃん。今まで何回か、「分からないことは聞いてみよう!」ということで、お役所に電話をかけて聞いたりしていました。
ところで、本日は何をきいてみたかと言うと、『浄化槽の蓋周りの仕上げについて』です
かなりマニアックな内容ですが、お客様のお困りごとを解消するのが、この柴ちゃんブログ!
今回も、電話をかけて訊いてみました!!!

きっかけは尾張旭市で家を新築中のお客様からのご相談

浄化槽の周りは写真の様にコンクリートで仕上げられ、駐車場になることも多い。
浄化槽の周りは写真の様にコンクリートで仕上げられ、駐車場になることも多い。

きっかけは尾張旭市で家を新築中のお客さまとのお話の中で沸いたふとした疑問でした。

 

実は浄化槽ってかなり大きいのです。

写真は蓋が見えていると思うのですが、これは一番上の見えるところ。

この下に本体がいるのです。

 

浄化槽の大きさ(浄化能力)は、その家の延べ床面積(各階の床面積の合計)によって決まるそうです。

 

延べ床面積が130平米以下であれば5人槽。

延べ床面積が130平米を超えれば7人槽と言った具合。

 

他にも、2世帯住宅でお風呂が二つあったらとか、他にも決まりがあるようですが、

詳しいことはこちらの全国浄化槽推進市町村協議会さんのほうに載っていましたので、ご覧いただければと思います。

 

因みに5人槽だったら大きさは(浄化槽メーカーさんによります)最低でも1.55mくらいの高さがある様です。

また、浄化槽を設置するには、浄化槽の下にコンクリートの床を作る必要があるので、更にその下を掘っているということ。1.8mくらいは掘っているかもしれません。

そして、幅は2.2m×1mくらい。

 

前置きが長くなりましたが、とにかく大きなものが地下に入っていると言うことです。

となると、必然的に大きな場所が要るという事になり、駐車場部分に配置されることが多くなります

(せっかくあるお庭の中に浄化槽を持ってくる必要は無いですもんね。)

 

上の写真のような感じですね。

 

そうなんです。

 

浄化槽の設置場所=駐車場

 

この公式が今までガーデンドクター柴ちゃんの中にはあったのですが、実は今回お客さまとお話しているときに、浄化槽のところに車をとめる必要が無いということになり、じゃあ仕上げはどうしたらいいのか?という疑問が沸いたのです。

 

でも、確か浄化槽って補助金が出たりするし、そのためには規定の仕様で仕上げると言う事が必要だったんじゃないか?でも、その仕様も分からないな・・・

という事で、お客様が浄化槽を設置する尾張旭市役所に訊いてみました!!!

「尾張旭市 市民生活部環境ゴミ減量係に」訊いてみた

まずは、どこに訊くかです。

そのために最初はグーグル先生に「尾張旭市 浄化槽」で検索をお願いしました。

そうしたところ、トップには浄化槽の維持管理に関するページが。

しかし、私の知りたい浄化槽の蓋周りの仕上げについては書いてありません。

ここから別のページに行ってみたんですが、そんなことを書いてあるページは見つかりません。

 

という事で、そのページに書いてあった「尾張旭市 市民生活部環境ごみ減量係」に電話して聞いてみる事に。

 

尾張旭市担当者様:「尾張旭市民生活環境課の〇〇です。」

 

柴垣:「ちょっとお訊きしたいんですが、浄化槽ってありますよね。その蓋の周りの仕上げについて知りたいのですが・・・」

 

尾張旭市担当者様:「浄化槽周りの蓋の仕上げについてですか・・・。」

 

柴垣:「そうなんです。お客様が尾張旭市で新築されていて、浄化槽を設置されるのですが、蓋の周りの仕上げは何か仕様があるのかな?と思いまして。浄化槽って設置するのに補助金も出ますよね?その関係もあって、どういう仕様で作ればいいのかな?と言うのが気になったものですから。」

 

尾張旭市担当者様:「なるほど、そうですか。お客様は尾張旭市で新築されているんですね。」

 

柴垣:「そうです。新築です。」

 

尾張旭市担当者様:「蓋の周りに仕様については多分特に無いと思うのですが、ちょっと調べてみます。あと、浄化槽の補助金もあるのですが、それは今そこにお住まいの方で浄化槽をつけていない方が対象なので、新築工事では浄化槽に対する設置の補助金はでないんです。

 

柴垣:「え!そうなんですか?リフォームだけという事ですか?」

 

尾張旭市担当者様:「そうなんです。残念なんですけど・・・また、蓋の周りの仕様については調べてからお電話差し上げます。」

 

柴垣:「有難うございます!!!ガチャ」

 

 

と、このような感じでした。非常に丁寧な対応で、嬉しくなっちゃいました。

尾張旭市の担当者様有難うございました。

 

蓋についてはまだ分かりませんでしたが、尾張旭市の浄化槽の仕上げについてまとめると

 

・蓋の周りの仕上げの仕様はとくに無い気がする

・新築工事で設置する浄化槽には補助金は出ない

 

と言う二つの事が分かりました。

意外だったなあ・・・浄化槽設置は新築工事の場合は出ないんだ!何ででしょうねぇ?

新築で浄化槽無かったら絶対駄目なのに。あ、逆に絶対駄目だからかな?

尾張旭市では現在下水と浄化槽が混在しています。その人たちは下水料金を払っているので、そのへんの絡みかな?うーん。

ちょっとした疑問が残りましたが、本題ではないので次へ進みます。

 

次は守山区。ガーデンドクター柴ちゃんの営業エリアは名古屋市守山区を中心とした30分圏内。

上志段味など新しく区画整理が行われた地域にはちゃんと下水も通っていますが、ほかの守山区の地域には浄化槽はまだ大量にあります。

ここの事も知っておかなければいけません。

 

守山区 守山保健所へ訊いてみた

「守山区 浄化槽」で検索してみたところ名古屋市の浄化槽に関するページが出てきました。

こちらに相談窓口として、各区の保健所生活環境衛生担当の連絡先が書いてあったので、クリックしてみたところ、守山区の保健所が出てきたのでそちらへ電話してみました。

 

守山保健所担当者さん「守山保健所です。」

 

柴垣:「ちょっとおききしたいんですが、浄化槽ってありますよね。その蓋の周りの仕上げについて知りたいのですが、コンクリートで埋めなきゃいけないとか決まりってあるんでしょうか?」

 

守山保健所担当者さん「蓋の周りの仕上げですか?うーん。多分コンクリートしなきゃいけないという決まりは無いと思いますよ。実は我々は設置の担当ではなくて、設置後の管理の担当なので、余り詳しくは分からないのですが、チェックに行った時にコンクリートをしていないところもあるので・・・」

 

柴垣:「そうですか。」

 

守山区保健所担当者さん:「詳しくは設置のときの窓口である名古屋市住宅都市局に聞いてもらうのが良いと思います。」

 

という事で、次の名古屋市の窓口を教えてもらいました。

そこへ電話して最終、建築指導部建築審査課へまわしてもらい、話を聞かせてもらったところ

 

名古屋市建築指導部建築審査課:浄化槽の蓋の周りの仕上げですか。それは明確に何かをしなければいけないと建築基準法に書いてあると言うことはありません。

 

柴垣:「そうなんですか、無いんですね。」

 

名古屋市建築指導部建築審査課:「そうですね。ありません。ですが、2015年度版浄化槽の設計・施工上の運用指針と言うのの71ページから施工の注意点と言うところがあるので、その留意点を参考にされるといいと思います。

 

柴垣:「分かりました。有難うございました!」

 

名古屋市の建築指導部建築審査課さんから非常に良い情報を得る事が出来ました。

しかし、2015版の浄化槽設計・・・は出版されているということでした。本買うのか・・・と思いまして、調べてみたところ、何とウェブサイトに載っているではないですか!

 

71ページからの施工の留意点を見ていくと・・・

 

確かに何点か留意するポイントが載っています。

 

・FRP浄化槽の嵩上げ

・建築物の基礎部分

・駐車場の下部

 

と注意するポイントが載っていました。しかし、車が乗らない部分の仕上げについては載っていません。

やっぱり、浄化槽周りの蓋の仕上げについて法律的な決まりは何も無いようですね

 

という事は、何もしなくてもよいということです。

 

土でも、砂利でも下草でもコンクリートでも何でも良い。

 

そうだったんですね。じゃあ、今までは車が乗る部分だから必然的にコンクリートをしていたんですね。

実は浄化槽蓋周りのコンクリート仕上げって普通に仕上げるだけでは蓋の周りが割れやすいので、弊社では必ず鉄筋を余分に入れたりして補強をしているんです。

しかし、車が載る必要の無いところだったらそこまでやることもない。

鉄筋入れたりもしなくていいかもしれません。

 

何でも聞いてみるもんだなあ。ガーデンドクター柴ちゃん、ひとつ成長しました。

 

尾張旭市 市民生活ゴミ減量係さんからの連絡では

更にその後、調べていただいていた尾張旭市市民生活ごみ減量係の担当さんからお電話を頂きまして、解凍していただきましたので最後にその模様をお伝えします。

 

尾張旭市担当者様:「ご相談いただきました浄化槽の蓋周りの仕上げについてですが、愛知県のほうに確認しましたので、ご報告させていただきます。」

 

柴垣:「愛知県に確認していただいたんですか!!有難うございます。」

 

尾張旭市担当者様:「蓋の周りの仕上げについての基準は特に無いようです。しかし、例えば車が乗るとか浄化槽自体に負荷がかかる場合はしかるべき措置をとったほうが良いということでした。」

 

柴垣:「分かりました。ありがとうございます!!!大変助かりました!!!」

 

ということでした。

 

やはり、今まで調べてきた回答と同じでした。

 

結果は「法律的には浄化槽蓋周りの仕上げは(特に圧力がかかったり下の浄化槽に影響が出ないのであれば)何でも構わない」という事になりました(しかし、設置する業者さんや設置する浄化槽のメーカーさんが推奨する蓋周りの仕上げの方法もあると思います。その辺はしっかりと確認するのが良いと思います。)。

 

 

浄化槽の周りに何の仕上げもしなくて良いのであれば、土のままでも、砂利でも、防草シートに砂利でもいい訳です(とはいっても蓋の周りは草が生えやすい場所であることは変わり有りません。それを考えるとコンクリートで蓋の周りをまいておくと言うのはかなり有効な手であることは間違いありません)。もちろんコンクリートでも、洗い出しでも、石貼りでもタイル張り等で仕上げたって問題ない。

 

浄化槽の周りを仕上げると言うのは多少なりともお金がかかります。

それを選択するかしないかは、もちろんお客様が選択すればいいことなのです。

もちろん、お勧めはこの仕上げですとアドバイスすることは大切です。

しかし、この知識を持っていないと適切なアドバイスも出来ません。

 

ガーデーンドクター柴ちゃん。一つ成長しました!!!

 

 

私の質問に快く答えてくれた尾張旭市と守山区と名古屋市の各担当の皆様。本当に有難うございました!!!

大変助かりました。ガーデンドクター柴ちゃんは守山区から素敵な庭・外構を広めていく隊と思っています!!!

これからも何卒よろしくお願い致します。